千葉県乳腺診断フォーラムとは?

代表世話人挨拶   顧問挨拶   名誉顧問挨拶

代表世話人挨拶
 千葉県乳腺診断フォーラム 代表世話人  中村 力也   

近日掲載予定
顧問(元代表世話人)挨拶
千葉県乳腺診断フォーラム 顧問(元代表世話人)  鈴木 正人   

この度、千葉県乳腺診断フォーラムのホームページが開設されることになりました。はじめにこれまでの本研究会の歩みについて簡単に述べさせていただきます。東京の「乳腺診断フォーラム」が坂元吾偉先生を柱に平成9年に開始されました。半年に
1回の開催される会で全国から60人程が選ばれるクローズドの会でした。その会に千葉県からは4名がお誘いいただきました。当時千葉県がんセンターの宮内充先生、東京歯科大学市川病院の正村滋先生、順天堂浦安病院の杉山和義先生、千葉大学の鈴木正人の4名です。東京の「本会」は4回で卒業になり、その後それぞれの地域で診断フォーラムをたちあげることになりました。それで約1年の準備期間の後、平成11年春に第1回の千葉県乳腺診断フォーラムが代表世話人の宮内先生により開催されました。平成14年に宮内先生が県がんセンターを辞された後は鈴木が代表世話人を引き継がせて戴いております。東京の本会は専門の医師だけが集まり極めてマニアックな診断論議をする会であります。それと同じことを千葉で行う事は現実的ではありません。千葉には平成元年に川上義弘先生が立ち上げた「千葉乳腺疾患研究会」という会があり、その特色は「医師だけでなくコメディカルも患者さんも参加する会」で当時すでに10年もの歴史がありました。その土壌があることと、実際に乳腺疾患の診断に当たっているのが医師でなく技師さんのウエイトが高い施設が多々あるという実情をふまえ、千葉県の診断技術や診断能力の底上げの一助になる会として発足することになりました。
日本化薬(株)のご協力のもと、本診断フォーラムと協力2社との共催という形態で独立した研究会として開催されております。半年毎に開催してきましたが、毎回
100名以上の参加をいただき、200名を数えることもありました。症例検討と講演という形式をとっております。土曜の午後に開催しているので「せっかく大事な休みを潰して参加しているのだから、何か1つでも得るものが無いと時間の無駄である」という意見もいただき、世話人および運営委員一同、毎回知恵をしぼって会の運営に当たっております。参加者の3分の2以上がコメディカルであり、乳腺だけを専門に仕事をしているわけではない方も多いので、「重箱の隅をつつく」様な症例は避け、「明日からの実地臨床に役立つ」症例を選ぶことを心がけております。
肩肘を張らず自由に意見が述べられる会をめざしておりますので、臆することなく発言をいただければ幸いです。
忌憚無い意見交換の場、乳腺診断に関わる者同士の交流の場になることを目指しておりますので、皆様のご協力をお願い申し上げます。


平成19年4月
(2013年共催メーカー名修正)
名誉顧問挨拶
千葉県乳腺診断フォーラム 名誉顧問  宮内 充


約10年ほど前に、癌研の坂元先生、岩瀬先生、秋山先生達のお誘いにより、全国から乳腺専門医達が集まり、乳腺画像診断のスキルアップ勉強会が開かれました。そこでマンモグラフィ、乳腺超音波の画像と細胞、病理像を徹底的に対比検討することが、全ての診断能力の向上につながることを実感いたしました。その後1999年より同様の勉強会を千葉県内でも開始し、以降年2回のフォーラムを開催して現在に至っております。


2005年秋、米国から重要な論文の報告がありました。疫学的には「乳がん患者さんの生存率を向上させる医療行為は、術後の全身薬物療法と早期発見である」という主旨の論文です。日本でも乳がん薬物療法はこの10年ほどの間にきわめてドラステイックに進歩しましたが、同じくマンモグラフィ検診もスタートし、さらに最近では超音波検査も乳がん検診に導入される方向で、乳がんの画像検診はますます充実し、確実に早期発見できる体制が整いつつあります。

当フォーラムには、県内外のドクターのみならず、放射線、超音波、細胞診などの技師さん達も多数ご参加いただいています。マンモグラフィを見れば採れてくる細胞像が予測できる、超音波画像を見れば病理像が頭に浮かぶ・・乳がんの診断に携わる全てのスタッフが、常にそのような高い意識を持ち、より正確な乳腺疾患の診断を心がけてほしいと思っています。

「乳がんを早期に診断すること」が「乳がんで命を失う患者さんを減らせる」、つまり乳がんの早期診断は乳がん患者さんの命を救う事につながるわけです。したがって「診断に関わるスタッフ」のスキルアップを担うこのフォーラムの社会的使命は重大です。今後も引き続き、高い倫理観をもってこのフォーラムを開催させていただくことをお約束し、ごあいさつとさせていただきます。

2007年4月